「地域の未利用材を利用したものづくりがしたい。」と決意してからの5年間、木と向き合い、作品を作り続けてきました。この体験を経て、山地未利用材を利用したものづくり活動についてより詳しくわかりやすくご紹介できるような本を出版したいと考えるようになりました。作品を通じて「木」を語る以外に、文字を通じて「木」を知ってもらいたい。製作する本を読んで、もっと身近に木を感じられるような出会いがあると嬉しいなと思います。応援をどうぞ宜しくお願いします。
北海道の北部に位置する中川町は、人口が約1,500人の小さな町です。明治期にアンモナイトの化石が見つかり、「化石の里」として町おこしを行っています。そして、中川町のもう一つの魅力は、自然豊かな森に囲まれた環境であるということです。町の約8割のエリアを森林が占めており、そのほとんどが、天然林、つまり、この土地本来の植生から成る自然豊かな森林なのです。
この豊かな森林に恵まれた環境を生かし、フォレストツーリズムや、森の中をギャラリー会場とした「森のギャラリー」というイベントを開催しているほか、普段人目に触れることなく、森の中で命がけの仕事をしているキコリさんに焦点をあてたイベント「KIKORI祭」など、さまざまな企画も行われています。そのほかにも、薪を中心とした木質バイオマス利用や、クラフト原料市場創造、家具材(建築材)供給など、小規模ながらも着実な町の創生を推進している町です。
FOREST TOURIZMのチラシから
クリックすると拡大図がみられます。
1985年福島県生まれ。2009年東北学院大学大学院人間情報学科前期博士課程修了。環境調査会社に勤務。東北地域の山々を歩き回る。多くの木材商人が「山にはもう木がない。」と嘆く一方、多くの林地残材が存在している現実に矛盾を感じ、作り手となることを決意。退職後、宮城、山形、東京で木工を学び、挽き物の世界に入っていく。2014年北海道中川町へ移住し、森の木々も、我々の生活も、どちらも豊かであるバランスを考えながら、木を選び、大切に使う、そんなものづくりを続けて行けるよう日々奮闘中です。
「地域の木材を使って、森のことを考えながら、ものづくりがしたいんです。」
そう伝えながら、自ら企てた「木に関わる人に出会う旅」をしているうちに、今暮らしている中川町にやってくることになりました。日本中いたるところに、木は生えていますから、どこでだってできるんじゃないの?と思われるかもしれません。しかしながら、そうでもなかったのです。その理由は、この文面ではつづりきれないので、もし書籍化がかなえば、そこでお話しするようにとっておきたいと思います。
そして、結果的には中川町に来て地域おこし協力隊制度を利用させていただくことになり、木のことや町のことを学びながら、作り手になるための準備をして最初の3年間を暮らすことができました。工房は、取り壊し予定だった、昔の幼稚園を使わせてもらっています。今は、独立して1年と少し経つ頃ですが、今こうして木に囲まれながら思いを形にできていることは、森林が身近な存在であり、木が好きでたまらない人たちが沢山いるこの中川町に来たからだと確信しています。
移住して間もないころ。
丸太をどう処理したら使えるのか実験するため、キコリさんに様々に切ってもらっているところ。
「こんな木、本当に使うのかい?」
「チェーンソーでこんな伐り方したことないよ」
「これはどうする?あっちの木も使えるかな?」
私の無茶なお願いに、興味津々な様子で答えてくれました。
足場の悪い山の中から重い木を運び出すということは、危険を伴う重労働です。そのため、買い手がつく可能性の低いものや運びにくいものなどは、山に置いて来ざる負えないことがあります。この木を山地未利用材と呼びます。その一方で、大量の輸入木材に頼る日本の木工品事情から考えると、そんな山地未利用材を利用することは、森林資源の過剰搾取の抑制につながります。
そういった、素材選びの意図をより深く理解して作品を選んでいただけるように、イベント販売などでは対話を通じて、お客様にお伝えしています。
現在の木材流通においては、利用できないとされる木材の中には、手をかければ本当に美しいものがあります。
枝分かれした部分で作った木のウツワ
枝が折れたところを巻き込むように発達したコブの部分を利用した器。草木染により薄く青い色に染めてある。複雑な木目が映える一品
枯れ枝の腐食が内部まで進行してきていた部分でつくったアーティスティックな器
タイトル:(仮)『私が見た木の現在』
出版予定日:2019年6月
仕様:A5判並製本/150頁 部分カラー
発行部数:500部予定
印刷・製本協力:ソーゴー印刷株式会社
置いて頂ける予定の場所:中川町商工会、道の駅なかがわ、ナカガワのナカガワ(東京)など
オリジナルのしおり 1枚 2019年6月発送
50,000円
残り0口思い入れのある木セットをお送りします。
【セット内容】
・オリジナルしおり 5枚
・書籍 5冊
・オーダー製作の品 1品
(思い入れのある木で、ボールペンや器、アクセサリー、時計など、何か一品お作りします。)
※詳細は本文をご覧下さい。
100 EZOポイント
受付終了髙橋綾子。1985年福島県生まれ。2009年東北学院大学大学院人間情報学科前期博士課程修了。環境調査会社に勤務。東北地域の山々を歩き回る。多くの木材商人が「山にはもう木がない。」と嘆く一方、多くの林地残材が存在している現実に矛盾を感じ、作り手となることを決意。退職後、宮城、山形、東京で木工を学び、挽き物の世界に入っていく。2014年北海道中川町へ移住し、森の木々も、我々の生活も、どちらも豊かであるバランスを考えながら、木を選び、大切に使う、そんなものづくりを続けて行けるよう日々奮闘中です。
プロジェクトが成功しました!
2018/08/03に募集を開始しました。
2018/10/20 00:00:00に支援募集を終了します。
目標金額に達しない場合は、プロジェクト不成立となり支援金額の引き落としはされません。また、リターンも履行されません。