2008年流行語大賞にノミネートされた「蟹工船」の作者 小林多喜二、いまや北海道の冬の風物詩になったイベントの由来でもある「雪明りの路」の作者 伊藤整。二人は小樽を代表する作家です。
更に、石川啄木と野口雨情は、短期間ではありますがそれぞれ小樽に住んで、一緒に働いていました。宮沢賢治は学校の引率で小樽を訪れ、永倉新八は新撰組についての記録を小樽新聞に発表しています。文豪たちの足跡はしっかりと小樽に刻まれているのです。
小林多喜二は、小樽高等商業学校(現在の小樽商科大学)在学中に同人雑誌「クラルテ」を作り始め、北海道拓殖銀行に勤めてすぐ発行し、2年間で5号まで出版しました。また、「クラルテに負けない雑誌を作ろう」と励んだのが伊藤整で、友人の川崎昇と一緒に同人雑誌「青空」を出版するため、公園通りで高商石鹸を売って資金作りをしました。
美術史を調べてみると、三浦鮮治らが大正5年に小樽洋画研究所を設立。そこに集まる仲間が作った新たな美術団体「太地社」が、小樽で初めての大きな美術団体となりました。
小林多喜二のクラルテ出版、伊藤整の石鹸売り、太地社の活躍。それから、間もなく100年を迎えます。
*昔の小樽運河は、画家にとってのアトリエだったようにも見えてきます。
●参考文献
・伝記 伊藤整 詩人の肖像 (六興出版) 1977|曽根博義
・小林多喜二―21世紀にどう読むか (岩波新書) 2009|ノーマ フィールド
・北海道の美術史(共同文化社)1995|吉田 豪介
現代の小樽でも、様々な団体が作品を展示したり、それぞれの形で作品発表をしています。しかし、若手の活動として見渡すと、それほど目立った動きを見つける事が出来ませんでした。
小樽で文学や美術の活動をしようとしたとき、若い世代にとってのコミュニティが無いのです。
作家同士が繋がる機会も減り、作家が地域と繋がる事も少なく、本気で高みを目指す人は早い段階で小樽を去ってしまいます。
作家という性格からして、繋がりを目的にする良し悪しはありますが、同じ苦悩を抱えている人がこの街に、自分以外にもいる。それを知るだけでも新しい流れが生まれると考えます。
雑誌を作ることで、
①小樽で文学や美術などの表現をする人が増えてほしい
②作っている人達が、もっと作品を発表しやすい空気を作っていきたい
③小樽で活躍した作家の物語を、いまの若い人にも伝えたい
④一つのコミュニティとして、文学芸術を広げていきたい
以上の目的で、雑誌を作ります!
小樽で育って36年ほど経ち、いまだに小樽の歴史に驚く事ばかりです。それを人に伝えたとき、諸先輩に言えば「まだまだ勉強が足りない」と返ってきて、同世代に言えば「何それ関係ない」などと言われ、この感情の出し口を見つけられずにいました。
あるとき、喫茶店でコーヒーを飲みながらそんな話をしていたら「何か書いてみたら?」と背中を押していただき、やってみたら筆が走りました。まだまだ人に見せられるレベルではありませんが、何よりも自分自身が楽しかったのです。そうして調べてみると、ちょうど100年前にも文豪たちがこの街で同人誌を発行していたことを知り、とてもワクワクしました。
それを、漫画を描いている友人に「文学を集めた雑誌を出せたらいいよね」と興奮気味に伝えてみたら、「やっちゃいますか!」と返事が返ってきて、あれよあれよと賛同者が集まり、雑誌「RAIN」を出版する事になりました。
RAIN創刊号は、約6名の作品と、数名によるコラムやエッセイを集めた雑誌を予定しています。小樽出身や在住者、または小樽にちなんだ作品を作っている人に直接声をかけて集めました。それぞれ、10月頃から作品を作り始めております。
恥ずかしながらも自分の作品を作り続け、冷ややかな目に晒されても逃げることなく創作に向き合っている人々です。
※締め切りに間に合わないなど、参加作家に増減があった場合はご了承ください。
・2021年10月
各作家が創作活動開始
・2021年12月
クラウドファンディング開始(約40日)
・2022年2月
データ入稿、雑誌完成、リターン発送(2/26を予定)
・2022年3月15日~
小樽市内での販売開始(販売場所は運河プラザ喫茶一カ所のみ、限定40部、価格600~800円を予定)
*発売日は小林多喜二の作品にちなんで、三・一五に設定しました。
①SNAP/漫画
道庁『第4回北のまんが大賞』特別賞(2019年度)
僕のじいちゃんが亡くなったときに感じたことを漫画にしたくてこの作品を作りました。僕の漫画は読んだ人から「文字が多い」と指摘されることがあるので、今回は思い切ってサイレント漫画にしてみました。
②HiNA/油彩画
■白髪油彩画Youtuber
私が私らしくいられるのは、絵画があるから。
世界がAIやシステム化によって時代が進んでいってもこのアナログな美術こそ、他人にもマシーンにも頼めない、自分らしい仕事と軌跡。
整いすぎちまった現代に、はみ出て崩れて、それでも立ち上がる力のあるアートを贈りたいと思います。
③はしもとなつか/イラスト
ROOTOTE トートアズキャンバスデザインアワード入選 等
まさかコラムを書く日が来るとは思っていませんでしたが、苦手ながらも気持ちを言葉にしてみました。新しく描いた絵もひとつ掲載されるので見てもらえたら嬉しいです。
④ku-mim/絵画
妖精画家
幼い頃から、いつもイメージ画像のようなものが頭の中に降りてきます。
話をする時も、そのイメージ画像を説明している感覚。だから私にとって、「絵を描くこと」は、話すことや文字にすることよりも自然な表現方法。
妖精たちからのメッセージも、わたしには、イメージ画像のように届きます。絵は言葉にならないことものせられる。1番大好きな表現方法で、妖精たちからのメッセージを届けます♡
地方で活動するクリエイターとして、仲間に出逢えることに感謝!
⑤黒狐/エッセイ
高校一年生
中学生の時に経験したいじめや自分のトランスジェンダーの悩みを色んな方に共有し、似たような境遇の方に寄り添えるような、そんな思いで今回4つのエッセイを書かせて頂きました。
是非ご覧ください!
⑥盛合将矢/小説
北海道新聞小樽エリア折込「カゼル」歴史巡るおたる担当
「若い作家の輪郭」というタイトルで短編小説を書きました。伊藤整が小林多喜二に抱いた思い、石川啄木があの句を詠んだ背景と、雨情との友情。自分なりの解釈で紐解いてみます。小樽の文学ってオモシロい。
・その他、数名によるコラムや、ページデザインで入っていただくデザイナー等が関わって下さいます。
・印刷費:約100,000円
(A4中綴じ,52P,4/4C,400部,110k,を予定)
・取材費:約10,000円
・製作編集費:約80,000円
・諸経費:約20,000円
・リターン発送費等雑費:約20,000円
・クラウドファンディング手数料:総支援額の10%
本プロジェクトは、支援者の方と一緒に小樽の文学と芸術の未来に向かって走りたい。そんな気持ちを込めてストレッチゴールにしています。(ストレッチゴール=支援額の達成状況に応じて制作内容が変わります。)
25万円 → 雑誌製作
45万円 → 2023年3月15日にRAIN第二号発行、その準備資金にする。
60万円 → 雑誌を軸としたイベント(展示会など)をオフラインで無料開催する。
小樽の歴史を伝えてきた北運河に浮かぶ最後の艀。これが、令和二年に解体されました。北海製罐小樽工場第3倉庫も、解体のニュースが報じられてから市民運動が高まり、小樽市への無償譲渡が決定。これをきっかけに、小樽の未来が試されようとしています。
一方で、建物の解体などは目で追えますが、形を持たない文学や芸術の魂が消えかけたとき、それを知る術がありません。
小樽の文学と芸術の灯を消してはいけない。これが何かのきっかけになることを願っています。
①ただただ応援 777円
②雑誌1部郵送 850円
通常販売より約2週間早く、郵送でお届けします。
③小樽文学さんぽ90分ツアー<伊藤整 編>+雑誌3冊 3,500円
伊藤整にまつわる文学の歴史を、中心部を散歩しながら盛合が案内いたします。街の案内もしますので、小樽初心者も大歓迎。事前に2冊郵送し、当日も雑誌を1冊プレゼントします。
*日程は2022年4月のいずれかの土曜日、午前10時からを予定しています。参加者が揃い次第、日程を再調整いたします。
④一行スポンサー+雑誌3冊@郵送 7,500円
雑誌に支援者としてお名前を掲載いたします。また、雑誌を3部郵送します。
※備考欄に記載したい名前をご記入ください。(名前含めて20文字以内)
例)・誰か仕事下さい。/フリーライター盛合将矢
・小樽の文学に未来の風を/盛合将矢
※不適切な文言を記載された場合、掲載を見送る場合がございます。
⑤雑誌10部郵送 8,300円
無料で配っても、転売して頂いても構いません!
⑥広告(1/8枠)+雑誌10冊@郵送 15,000円
雑誌に広告を掲載いたします。指定サイズでデータをお送りください。簡単なデザインはこちらでも作成できますが、複雑なデザインを起こす場合は別途費用が掛かる場合があります。また、雑誌を10部郵送します。
⑦金は出すが口は出さぬ!太っ腹なただただ支援 30,000円
*押し間違いにご注意ください。大切に、雑誌作りを進めていきます。
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本プロジェクトはAll-in方式で実施します。
目標金額に満たない場合は、部数やページ数などを減らし、足りない分は自腹で雑誌を完成させ、必ずリターンをお届けします。
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大学卒業後に小樽堺町通りで雑貨屋オタルコヨリを開業、半年で廃業。その後は民間企業に勤め、7年目から代表的役職を担いますが自分の器では対処できず、プレッシャーに圧し潰されて退職。
その後、騙されてブラック企業に勤めましたが、家族や仲間の支援を受けて縁を切り、現在は行政関連仕事に関わりながらフリーライターなどをやらせて頂いています。
二回創業して二度失敗、一度代表に近い役職を経験してそれも挫折。次は、今までやった事の無い、小説と雑誌作りに挑戦です。
間違えど ゐくら迷へど わが青春の扉 掴んだばかりなり
【お問合せ】
instagram:https://www.instagram.com/ujou_otaru/
3,500円
残り2口■小樽文学さんぽ90分ツアー<伊藤整 編>+雑誌3冊
(文学館入館料含む)
伊藤整にまつわる文学の歴史を、中心部を散歩しながら盛合が案内いたします。街の案内もしますので、小樽初心者も大歓迎。事前に2冊郵送し、当日も雑誌を1冊プレゼントします。
*日程は2022年4月のいずれかの土曜日、午前10時開始を予定しています。参加者が揃い次第、日程を再調整いたします。
7,500円
残り8口■一行スポンサー+雑誌3冊@郵送
雑誌に支援者としてお名前を掲載いたします。 また、雑誌を3部郵送します。
※備考欄に記載したい名前をご記入ください。 一言メッセージも付け加えられます。(名前含めて20文字以内)
例) ・誰か仕事下さい。/フリーライター盛合将矢 ・小樽の文学に未来の風を/盛合将矢
※不適切な文言を記載された場合、掲載を見送る場合がございます。
15,000円
残り2口広告(1/8枠)+雑誌10冊@郵送
雑誌に広告を掲載いたします。指定サイズ(98*38mm)でデータをお送りください。
簡単なデザインはこちらでも作成できますが、複雑なデザインを起こす場合は別途費用が掛かる場合があります。
また、雑誌を10部郵送します。
■フリーライター(小樽チャンネル「刺身盛合せ」 等) ■小樽商科大学 非常勤講師 ■小樽観光協会 誘客促進委員会 副委員長 など
プロジェクトが成功しました!
2021/12/17に募集を開始しました。
2022/01/25 00:00:00に支援募集を終了します。
目標金額に達しない場合もプロジェクトは成立し、支援金額が引き落とされ、リターンも履行されます。